最近では、新型コロナウイルス感染症のワクチンは世界中に普及しています。現時点で、欧米で承認されたワクチンはファイザー製薬とモデルナ製薬の製品です。米国では、ジョンソンエンドジョンソンのワクチンもやっと認定されました。イギリスではその他、アストラゼネカ製薬のワクチンが承認されています。中国やロシアでもワクチンは開発され、使われていますが、中国とロシアのワクチンについてのデータがあまり出ていませんので、アメリカでは認められていません。
現時点では、ファイザー製薬とモデルナ製薬のワクチンは二回、ほぼ一ヶ月、間隔をとって注射します。この予防注射を受けた後、短期間、微熱や関節の痛み、軽度の倦怠感などを感じることがあります。稀にアレルギー反応も報告されています。100万回の摂取の内、50回ほどアレルギー反応が起こっているようです。ワクチンを受けるメリットは現在頻繁にまん延している新型コロナウイルス肺炎という生命にかかわる病気を避けらることです。ジョンソンエンドジョンソンのワクチンは注射一回で済みます。
ファイザーとモデルナのワクチンはmRNA(メッセンジャーRNA)を使う新しい技術で製造しています。ジョンソンエンドジョンソンとアストラゼネカのワクチンはエボラワクチンと同じように、変化されたアデノビールスを注射して、体の免疫を強くします。ファイザーとモデルナのワクチンは、人工的に製造されたmRNAという遺伝子塩基配列情報を直接患者の体に注射します。mRNAは細胞に吸収され、蛋白質が作られます。この蛋白質(スパイク蛋白質)は細胞の表面に現れます。体の免疫がこの蛋白質に対して抗体を作り、新型コロナウイルスに免疫が出来ます。最近、まん延している変異コロナウイルスに対してもmRNA技術でならば比較的容易にワクチンを作れます。mRNAの技術は1990年代に開発されましたが、新型コロナウイルスのワクチンでこの技術が初めて現実的に適用されました。現在、ワクチンの免疫がどれくらいの期間、保てるかはまだ不明です。
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