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骨粗鬆症

世は高齢化社会となり、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)患者が増えてきました。当然の結 果として骨折も増加し、大腿骨骨折、脊髄圧迫骨折、橈(とう)骨骨折 などを起こして、心ならずも生の晩年を惨めに過ごすことになってし まうことが多々あります。 女性は、閉経後に女性ホルモンの分泌が減少するので、それにより 骨の脱灰(だっかい)が進むと言われています。このため骨粗鬆症は 女性に圧倒的に多く、50歳以上の女性については、骨粗鬆症による 骨折を経験する可能性は40%と言われています。骨粗鬆症は通常、 症状が出ないので、自分では骨粗鬆症になっていることに気づかず、 ちょっとつまずいたり、転んだりするだけで骨折するようになることが 多いのです。また、骨折後も、骨が脆くてつきにくく、手術が必要にな ることもあります。 2016年6月、New York Times誌の一面に大きく骨粗鬆症につい ての記事が掲載されました。「 20年前、骨粗鬆症に効く Alendronate という薬が発売され広まって来たが、その後、薬の副 作用だけが強調されて取りざたされた為、薬を服用する患者が激減し 、医学会がこの現象を憂えている。」 というものです。 骨粗鬆症の脆い骨を強くするには、薬の服用が重要であることは言 うまでもありません。せっかくの長寿を元気に楽しく過ごすには、薬を 飲み、運動をして骨を鍛えて骨粗鬆症を予防する事が大切です。

橈骨:上腕にある2本の骨のうちの太い方

脱灰:骨の灰分(かいぶん)(カルシウムなどのミネラル)が失われること

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